◆本記事のポイント
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見積取得するとき費用対効果の目標設定数値、投資予算を決めて秘匿にする
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予算と乖離が大きい業者は機械的に落とし営業につきあわない
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価格が合わない場合、アプリセンターやビジネスマッチング等を活用し目標設定数値を変動させない
◆詳細
私は、個人事業から法人化して店舗拡大をしていきました。
多店舗化すればするほど、様々な無駄が目に付くようになります。
例えば、従業員の稼働率や、消耗品の重複、情報の多重管理、埋没してしまう時間・・・・
当時の会社では、全ての根源は、情報の一元管理をすると改善できると分析しました。
(顧客情報、POS情報の一元管理して稼働率、消耗品、シフトの設定管理につなげる方針です。)
そこで、先延ばしにしていた社内業務の効率化を進めることにしました。
第一歩として、かつ、業務効率化の肝となる顧客管理を綿密にする必要がありました。
しかし、お金も時間もなるべきかけずに進めたい気持ちが大きいです。
ただし、お金と時間を比較する場合、検討の時間・業務効率後に削減できる時間が大きければ、お金を犠牲しても良い。と分析していました。そう考え、情報収集したのは、IT化・業務効率化における対象経費のある助成金制度を探し始めました。
具体的に、自身の会社設立場所(本社登記地、納税地)で活用できそうな補・助成金制度を、日本商工会議所、中小企業振興公社、自治体の助成金制度のHPを綿密に調査しました。
商工会議所では、小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金、IT補助金が実施されており、
中小企業振興公社では、顧客データ等利活用支援、創業補助金、
自治体では、販路拡大支援助成金、自動化・ロボット化導入支援がありました。
当時、小規模事業者持続化補助金は、別案件で活用済みだった、ものづくり補助金、IT補助金が候補に上がりました。
(後に、事業計画書の審査がない厚生労働省が行う業務改善助成金があることを知るのは別の話とします。)
双方の公募要項を確認したとき、前者は、新たな役務・生産プロセスの革新・改善が伴う案件の条件があり、
助成金最大1000万円、助成率が2/3!採択率30%程度!
後者は、IT補助事業者登録された企業のツールを利用する前提(自身で選定したツールが事業者登録されてなかったら対象経費にならない)で
助成金最大450万円、助成率が1/2。
ここで、業務効率化を目指し、IT化したい業務は何でどのようにしたいか?、「要件定義」の深堀りを行います。
顧客管理を自動化したい。と設定したとき、具体的に、どのように自動化したいのか?
現状と今後の理想に分けて考えます。
創業当初から現状まで、すべての顧客が新規顧客の顧客セグメントを設定している、
年数がたつと、新規顧客・リピート顧客・優良顧客・休眠顧客と区分けできる。
顧客セグメントの区分けをしていなかったが、セグメント毎に配信するには時間が大変かかる。
顧客へ販売促進する際、HP、SNS、メールのみであったので一方通行のコミュニケーション方法であった。
今後は、販売促進計画を整備した暁に、自動で配信する機能が欲しかったし、顧客が販売促進にどのような反応であったか?
反応ごとに次の販売促進を変えるようにしたいと思いました。
つまり、一対一で双方向の販売促進が可能であり、かつ、利用されたかされてないか顧客毎に管理できるようにしたかった。
(=CRM(顧客関係管理))このツール・もしくは開発をする方針とした。
ここで要件定義の骨子ができました。
次に、要件定義の内容を資料化して、見積をもらえるようにしました。
具体的に、現状の業務を現状と今後の切り口で、システム化したい顧客管理機能、セグメントの定義、配信する内容を詳しく、中学卒業レベルの人が見てもわかる内容で文書と画像をで纏めました。
これが、見積依頼書に該当します。
しかし、
ここで大きな困難が立ちはだかります。
当社調査の範囲ですが、作成した見積依頼書を提出して、見積書を受領するまで「10社」から取得して、対面打合せは5社と行いました。
ただ、時間削減の費用と乖離して、CRMシステムはどこも高額でした。
まず対面した見積先業者として、Salesf〇rce、+α〇サルティング、Z〇H〇でしたが、
最低でも、初期費用180万円、年間60万円以上となりました。(もっとも高くて初期800万円、年間150万円以上)
この金額さらに、既存HPと連携させる費用は含められておらず、HP構築業者に設定してもらって!
という前提付きです。
ここで、愕然とするのと同時に、相手にされていないとわかります。
愕然としたのは、240万円は、当時の従業員の2400時間(=1年半分の年収です)を削減できてpayできます。
初年度からここまで削減できれば良いですが、現実的ではないです。
当社事情ですが、1日2名/店舗で運営していたので、上記の削減だと、1日0.5人で運営することになります。
実店舗経営かつ来店を前提とする商売で、0.5人は現実的ではないです。
もし推進する場合、完全無人化とする必要がありますが、見積範囲が更に大きくなるので、仮に、倍の投資額だとしたら
1日2名で運営していたものが、3名分の削減で、1日-1名で運営できればPAYすると、非論理的な数値になります。
ここで、「相手にされていないんだな。」と分かったわけです。
見積先が当社へ提示する金額が、了承できる金額を評価していないと見えてくるわけです。
そもそも、なぜ高くなるか?(するか?)⇨それでも売れるから。です。
つまり、購入できる取引先を探す活動をしているので、小規模事業帯は対象に入らないのだとなるわけです。
・・・・・
現状分析はできましたが、なんで高いんだ!と悲観し続けても、理想・あるべき姿の業務に一歩も近づきません。
考え方を変えて、スマホアプリケーションを探せば、必要な機能を具備したサービスが見つかる昨今です。
そんな中、顧客へスマホアプリダウンロードしてもらい顧客管理機能を具備しているサービスに改編依頼することを考えました。
また、投資する費用も、150万円まで(アルバイトの年収以下)。と改めて設定して、見積先を探します。
日本と比較して安い物価の国が出している製品を発見し、日本法人経由で打合せを設定、価格を決める打合せを重ねました。
結果、見積費用は初年度100万円程度(半分!)、運用費は50万円程度(安い)更に、店舗を増やしても運用費は一定額!でした。
この金額と審査ハードルが低い助成金はないか改めて確認したところ、
中小企業振興公社の顧客データ等支援助成だったこと。最大助成金額100万円、助成率1/2。
しかも、本助成金制度、新設された制度のため助成金制度の傾向より採択率が50%程度の見込みでした。
経費対象に事業者の制限がないため、この助成金を申請に注力しました。
しかし、中小企業振興公社の助成金制度において、書類提出以外に時間がかかることが後ほどわかりました。
申請書一式(履歴事項全部証明書・確定申告・計画書)送付
➡書類選考
➡面談
➡採択
➡交付申請(見積など対象経費を決定)
➡中間報告
➡実績報告
➡現地調査
➡助成金交付
とステップが多いことが時間がかかる原因でした。
(比較として、23区自治体の助成金は、一般的に書類選考➡採択➡実績報告➡助成金交付の4ステップが原則です。)
・・・・
今振り返ると、以下の進め方が時間を無駄にせずに、目標設定値を再設定することなく見積先選定を使えると考えます。
- 現状・今後の分析を行う
- テコ入れしたい勘定科目に狙いを定める
- 投資対効果の目標設定値を定める。
- 投資額が得られそうな助成金制度を収集を毎日続ける。
- 事業計画書を作成して助成金申請に備える。
- 計画書から要件定義書作成し見積を得られるようにしておく。
上記を日々、書ける時間を削減するサービスをスタートアップサポーターでは用意しております。
痛みを経験した当社だから準備できたサービスとなっておりますので
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